催眠でできること、できないこと

催眠をやってると「催眠術にかかると操られてしまうんですよね?」とよく聞かれます。

そういうとき、私は「はい。ある程度のことができます」と答えています。

実際、水をオレンジジュースにしたり、服を着たまま触らずにオーガズムを起こしたりできます。時間を止めることも、年齢を若返らせることも可能です。

ただし、「なんでもできる」訳ではありません。「ある程度のこと」ができるのです。

「ある程度のこと」というのがどこまでかというと、本人が無意識に「やってもいいかな?」と思える範囲に限られます。

「そうなったら楽しいな」系の暗示はとてもよく反応します。逆に「これさっきもやったじゃん」「え? 本当にそれやるんですか」となるような楽しくない暗示は入りにくいです。椅子から立てない! も、あくまで立てないことを(無意識に)楽しんでいる状態です。

こんな話をすると、「オーガズムするような暗示は恥ずかしいから入らないかもしれない」と思われる人もいるかもしれませんね。その通りです。

たとえば知り合いが大勢見ている中で「1から10数えるとイってしまいます」という暗示をされても、ほとんど反応は得られません。自分が得るものより失うものの方が大きいからです。この場合は世間体ですね。

逆に不感症を改善するために行われる場合は、一生続くメリットがありますから、何も問題ありません。

暗示は潜在意識に届けるメッセージです。そして潜在意識は常に自分を守るために力を使います。つまり暗示に反応するかどうかを、「自分の利益になるか」でジャッジしているのです。

このように「どんな暗示をすればどんな反応が返ってくるか」ある程度予想できるようになります。その予想に対する反応のギャップを観察することで、個別性のある催眠誘導ができるようになるのです。

不感症を改善する催眠療法